2006年アメリカのワールドコンベンションでとうとうデッカード・ブラスターのヒーロープロップが発見されました。
長年謎とされていたディテールが明らかとなりブラスターファンには熱い年だったと思います。
ハートフォード製のブラスターはプロップレプリカではないのですが、特にVer.2からは前作でレジンキャストであった外装部品が全て金型で成型されるなど製品としての完成度は非常に高い物(勿論、前作もですが)だと思います。
このブラスターに何かヒーロープロップのディテールを入れたいなと思いはじめ、個人製作の範囲で見た目に効果的な部品をと思案したところ”コレ”しかないでしょう、と言うところでライトカバースクリューに決定しました。
先ずヒーロープロップの画像を見ながら各部のサイズを決定していきます。純正のライトカバースクリュとカバーの間には結構なクリアランスがあります。しかしヒーロープロップの方はほとんど隙間がありません。純正スクリュの外径は10mm。スペースは12mmあったので外径寸法は11.8mmとしました。
高さも純正は10mm。しかしヒーロープロップはライトカバーとほぼツライチです。画像を見ながら程よい高さを割り出し14mmに決定。完成した図面を持ってネジ屋さんに相談に行きました。
製作に関してはネジ製造の工場ならば形状的には特に問題はなかったのですが、唯一ヘッドマークの再現が課題となりました。ヒーロープロップの画像を見る限り、V溝であるという事。これはエッチングでは角溝になるのでダメ。彫刻でもあの雰囲気が出ない。おそらく現物は鍛造による物と思われます。
大きくないとはいえ個人で鍛造の型をおこすのか?と、しばし悩みましたが、ブラスター熱に侵されている私を止める者は誰も居ませんでした。スクリュ本体の素材はスチールとしました。
仕上げは色々と悩みまして当初はニッケルメッキにて販売開始。しかしご要望もあり急遽、ブラックニッケルと生地(表面処理なし)も再加工により実現しました。値段は買い手として考えれば安ければそれに越した事はないと思いますが、それほど沢山作れなかったのと鍛造型を作ったので、やはりキビシイです。考えに考えて一個あたり¥1000-としました。商品名はそのままで笑われそうですが”ヒーロースクリュ”に決定。
数に限りがございますが、これを全国のブラスターファンの皆様にお届けできたら幸いです。
注意:無加工でのVer.1への対応は不可です。情報を提供して下さった方々に感謝いたします。
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